2011年1月29日土曜日

重力 Bar The ICE 2011






今作ってるタワーの頭頂部に作った独自のノズル。
中心から15センチ外へ伸びてるステンレスパイプの先端は
直径1mmの穴があいている。

そこからたらたらと水滴を落とすと、
まるで磁石で吸い付けられる様に中央部分へ水はよってゆく。

最初はノズルの先端分が影響しているのではと考えた。
しかし、そうではなかった。
角度?
何度水量を調節し、ノズルの先端方向を変えても、
「たらたら」と落とす水量になるに従い
中央の柱にしている部分によってゆく。


その事を後日作ってくれた友人に話していたら
状況の説明が終わった途端、彼がこう言った。
「ヒロさん、重力だ」
何かがカチンと音がした様な感覚だった。


作ってくれた友人は、精密金属の削りだしでは日本で一番な男。
有名工場の最先端部品を名指しで受ける男。
10センチの厚さの鉄を切断する際、
上と下の場所で0,003mmまで正確に切断させる男。
上級者で0、01mm
この差は、100m走の1位と2位との差の様に
そして世界新記録をどれだけ縮める事が出来るかの挑戦と同じ数値。

だから知って居たんだ。



キノコの様に膨らんで来た柱の上の新雪。
「ハラハラ」と降りてくる大きな結晶が降って来る。
キノコの様に大きく膨らみ続ける雪の山の側面に
フッと引き寄せられる雪の結晶が見える。
「   ?    」
いや、知っている映像なんです。
よくここでは見る映像なんです。
そんなもんなんです。
でも
「・・・・?・・・・・」なんです。
そして、今日僕は6年前の実験の時に聞いた


「ヒロさん、重力だよ。」を思い出したんです。


落下速度の低下と
抵抗の多さ
低気温で起きる超伝導とまでは行かないまでも起きる何か?
大きな質量に対して引き寄せられる体積のバランスが、
ここニセコの形を作ってく。

Bar The ICE 2011は、もう昔の関係ではない存在だ。



今夜は札幌の藻岩山で作ったのを偶然来たと云う人達が来た。
これも何かの偶然だろうか。
それとも縁や必然だったのだろうか。



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